オーラルケアというのは、病院や在宅での訪問看護でも口腔ケアという呼ばれ方をすることが多いです。また病院ではモーニングケア、イブニングケアという一連のケアの中に含まれていることも少なくありません。健康な人なら日常的に出来るオーラルケアですが、病気や障害によって自分でオーラルケアが出来ない人も少なくありません。そのような場合は看護師が行う必要があります。口腔内というのは唾液が分泌されますし、唾液が自浄作用を持つのであえてオーラルケアをしなくてもいいのでは?と思う人もいるかもしれません。しかしながら、病気や障害によって唾液の分泌が減少することもあります。また食事がとることが出来ず、唾液が十分に出ないことも。そうなると口腔内は乾燥し、雑菌の繁殖、そして温床の原因になるのです。それがひどくなるとどうなるのでしょうか。口腔内の雑菌が増えることによって、誤嚥性肺炎の発生につながります。自分でオーラルケアが出来ない人、また臥床時間が長い人、痰が絡んでうまく出せない人というのは、誤嚥性肺炎のリスクは高まるのです。それを起こさないようにするためには、オーラルケアの実践が重要です。一人一人の患者に全部行うのは大変だと思うでしょう。しかし看護師が実践するだけでなく、訪問看護などでは家族に指導することも多いです。そして生活する場で常に支援する家族がオーラルケアを行うことが出来るように、指導を行うことも看護師の重要な仕事の一つです。